今回は発売日にMeta Quest3を購入して私が感じたレビューや、使用していくうちに感じた不満点を解消するために購入したカスタマイズを紹介する記事となります。
概要
Meta Quest3は2023年10月に発売されたMeta社のVR・MRスタンドアロン型ヘッドセットであり、Quest2の進化版となっています。
PCやコンソールとの接続なしで仮想現実を楽しめる完全なワイヤレスVRヘッドセットでフルカラーパススルーという機能もありながら比較的手が届く価格帯でヘッドセット入門にぴったりです。
PSVRとの比較
私は2016年に初代PSVRを家電量販店で朝から並んで購入し、しばらくPSVRWorldやグランツーリスモSportsのVRモード、サマーレッスンなどをプレイしていた事があります。
その時の感想としては装着感は流石家電のソニーという感じで素晴らしかったのですが、有線接続するものが多く装着するまで億劫になってくる事、グラフィックがほんの少しだけ気になる事があり徐々にプレイしなくなりました。
それ以降、次にVR機器を買う時はワイヤレスしかないと決めていました。そして今回完全ワイヤレスで、しかも装着しながら現実の世界も確認できるというパススルー機能を発売前の記事や動画で確認して思い切ってポチってみたという流れです。
素晴らしいポイント
開封してまず驚いたことは、コントローラーも含めかなりコンパクトサイズでコードが本当に無いということ。そして装着して起動すると自分の部屋の空間にメニューが出てきて昔夢見た未来感を感じました。パススルーで見た現実世界は少し画質が悪いですが、日常生活には全く問題なく階段の昇り降りも出来ます。
現実世界に浮かんでいるメニューなど生成されたものの画質はかなり良くクッキリ見えており、初代PSVRの時代からの進化を感じました。
そして私の一押しの部分がサウンドです。
PSVRの頃は有線イヤホンをPSとヘッドセットを繋ぐコードの途中から差していたので、これも有線でごちゃごちゃしていましたが、今回のQuest3は側面にスピーカーがあり完全にフリーで音を聞くことが出来ます。イヤホンをつける際にも本体の右側にジャックがあるのでそこまで邪魔にはなりません。
これだけ聞くと「そんな側面に付いた小さいスピーカーで大丈夫なの?」と思いますが、これが驚きの性能をしていました。
調べてみると「3Dサウンド技術を使用しており、まるで本物の空間にいるかのような臨場感を提供します。」とあります。これは実際に自分が体験して誇張ではないと思いました。
自分は基本的にヘッドホンユーザーなのでイヤホンは3000円程度のものでしか接続はしていませんが、良いイヤホンを接続してVRプライムビデオなどで鑑賞するととても良い体験になります。もちろんイヤホンを使用しなくても素晴らしいです!
他にもゲームやアプリで素晴らしい体験は出来ますが、特定のアプリについてこの記事では書きませんので、YouTubeなどで検索してみてください。
個人的に気に入ったアプリは
- Beat Saber(有名なVRリズムゲーム・有料)
- Immersed(PCと接続しVR空間上にワークスペース・無料)
- Prime Video(Amazonプライム会員なら試す価値あり・VRアプリ自体は無料)
- SteamVR対応の各種レースゲーム(個人的に好きなので酔わなければ)
バリバリVRのゲームをやるぞー!という思いで購入しましたが、実際に購入してみるとサウンドが良すぎてじっくり好きな動画鑑賞するのに向いている機器かなという思いに変わりました。
Immersedは現実のPCモニターが少なくても5枚までVR空間に投影できるので、リモートワークで使用するのにかなり良いと思いました。
いまひとつな部分
素晴らしい性能のQuest3なのですが、もちろん残念なポイントもあります。
1つ目はストラップが「安っぽい・締め付け強度の調整が難しい・前後バランスが悪い」です。
これは初代PSVRと比較するとかなり差があります。明らかにQuest3の方が軽いのに装着するとPSVRの方が首にかかる負荷が少ないです。今思うと2016年にこの装着感で出してきたソニーは素晴らしいと思います。
Quest3のストラップはただの白いゴムなのでどうしても装着している前側が重くなり、首の力を抜くと前に倒れそうになります。またゴムで締め付けて固定するので、激しい動きをするゲームをするときに割と強めにすると後頭部と目の周りが痛くなります。
Quest3は本体の性能が段違いなので価格を考えるとここまでお金をかけることが出来なかったのかもしれませんが、Beat Saberなど立った状態で行うゲームなどをするなら交換必須かなと思います。
ただし、後頭部に何も固い素材が無いということは寝転んで使用できる、ということでもあり悩ましいところです。私の場合は基本的にはこの後紹介するストラップに交換するのですが、寝る前にプライムビデオを見るときだけデフォルトのストラップに変えたいと思っています。
2つ目は「バッテリーの容量」です。
ヘッドセットを装着しそのまま過ごしているとそこまで減らないと思いますが、VRゲームなどをしていると結構バッテリーが減っていきます。多分2時間持たないくらいだと思います。長時間プレイされる方はマイナスポイントです。
解決策として充電しながらプレイするというのがありますが、せっかく無線ヘッドセットなのに…感が出てしまいますね。
もう一つの案はバッテリー付きストラップに交換することですが、公式のもので2万してしまいます。
私の場合は普通に疲れるので1時間くらいで一旦休憩します。幸いなことに充電時間も短くて済むのでまたプレイしたい時には100%充電されています。なのでこちらの解決はしておらず、そのまま使用しています。
3つ目はメガネを使用している方は「メガネをしたまま装着出来ない可能性がある」です。
私の場合はメガネのまま装着出来たのですが横幅はそれほど広くないので、最近流行りの大きめの丸メガネの方や、フレームの横幅が広い方は厳しいかもしれません。奥行きは調整できるので大丈夫です。
ストラップ交換・レンズを装着して安定感UP
ということでストラップをサードパーティー製のものに交換しました。
今回購入したのはZyberというメーカーのものですがAmazonで似たようなのが色々出ています。こういう製品はちょっと怖いですが、実際購入して純正の物より確実に良いと思ったので紹介します。
交換は非常に簡単で、側面の白い部分はカチッとハマっているだけなので剥がすように取り外してこちらの製品に付け替えるだけです。上部のストラップを本体にくぐらせるのがちょっと面倒ですが問題なく出来ると思います。
カウンターウエイトと装着感UPを目的に購入しましたが、実際に交換すると途中で折れるため着脱がかなりスムーズになり良かったです。
カウンターウエイト的には(少し良くなったかな)という感じですが、後頭部の下側から支えられる感じになるので装着感・安定感はかなり上がりました。また、後ろのツマミをカチカチと回して締めていくので微調整ができ、痛くなることはまず無いと思います。
Meta公式から出ているものは1万以上するのでなかなか手が出ないですがこちらは半額以下ですので、こちらで良いかなと思いました。
次にレンズ部分に度入りレンズを付けました。購入したレンズはMeta公式のZenniです。公式サイトに自分の目のデータ(SPH/CYL/AXIS)を入力して1週間~2週間くらいで届いたと思います。
自分の目の状態は眼科や眼鏡屋で教えてもらえると思います。私の場合は直前に新しいメガネを作っていたので電話して教えてもらいました。
レンズはこのような状態で、本体にカチッと装着するだけで簡単です。LRは側面に小さく書いてあります。
良かった点ですが、レンズは交換ではなく「くっつける」という所です。外すのも簡単なので「友達に体験してもらう」時に度無しにすぐ戻ります。
値段が送料が高く合計1万くらいするので少し値が張りますがまぁ仕方ないですかね。装着時の快適性を買うと思ってください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。細かい部分でいまひとつと感じた部分もありますが、基本的には高性能で手の届く価格の素晴らしいヘッドセットです。
個人的にサウンドの面ではかなり期待を上回っており、3Dサウンドの没入感に驚きました。UIも直感的に操作でき、初心者から上級者まで幅広いユーザーが楽しめると思います。
VR機器がPC周辺機器としてマストになるにはあと5年~10年ほどかかる思いますが、昔に夢見ていたテクノロジーの時代を感じることが出来ます。元々VR好きな方だけでなく今の最新技術を体験したいと思う方は一度体験してみると驚くはずです。
また購入された際にはストラップ交換で装着感がかなり変わると思いますので是非試してみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。